【第五話　未来の文房具】
　
　最近私は、以下の夢を見た。
　場所はどこかの文房具会社のショールーム。見るからに近代的なショールームだ。
　その一角に、日除けのブラインドのように、引っ張るとパネルが自分の膝まで伸ばせるようになっている。実に未来的な装置である。そんな装置がショールームいっぱい展示されている。

　次の瞬間、広げたパネルにスマホのような画面が現れた。画面は横幅は１．５ｍほどあり、真中に筋が引かれ、左右違う画面になっている。
　右側はスマホの要領でいくつかのアプリ選択ができる画面で、ちょっとタッチするといろいろな動画画面が現れる。そのうち、見たことのないような画面になり、これからはこういうものが流行るのかと、内容はわからないがそれに私は感動している。
　一方左画面はビジネス画面で、営業でよくある見積書が幾枚も映し出されている。そしてそれにタッチすると何枚でも見積書が変化して、簡単に客先が納得するような見積書に代わって行く。こんな見積書ができたらいいなあとつくづく思いながらパネルへのタッチを続けた。その他見積もり画面が変わると、書類整理の方法を簡単に的確にする方法なども教えてくれている。
　この夢はカラーであった。

　夢はここまでである。
　最近私は、近い将来、かなり劇的に世の中が変化するのではないかと思っている。たとえば無人の自動車、無人の電車、空飛ぶ簡単な一人乗り車、手軽な宇宙旅行、立体テレビ、ＡＩロボット等々もう目前に来ているように思う。それらが実現したらどんなに楽しいだろうと思うが、それが実現するのはそれでも私が死んだ後だから、結局自分の中では夢の中の話に終わるだろうとあきらめている。


　【第一話　ボクシング】 　　【第二話　トランプ】　　【第三話　職場】　　【第四話　暴動】

（完）

平成　３１年　３月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著