【池袋一丁目線】

　令和３年８月の《（４３９）夢十夜》以来記憶に残るような長い夢を見なかった。
　久しぶりに長い夢を見たので以下に紹介する。

　夢の見始めは、どこかわからないが巨大な電車の操車場のような場所を歩いている。
　そのうち電車の運転手か車掌のような人が向かいから歩いてきたので、
「ここはどこか」
と尋ねれば、
「西武鉄道の車両基地だ」
という。
「この付近に電車の駅はないか」
と聞けば、
「少し先に池袋一丁目駅」
があるという。そして
「その電車に乗れば西武線池袋駅まで二つ目だ」
と教えてくれた。そしてその人は、
「もうすぐこの線もも廃線になる」
とも言った。私は、
「大都会の真ん中の池袋に、私鉄のたった２駅の線路があるなどとは聞いたことがない」とその人に言えば、
「もとは小さな操車場で民家もたくさんあったので、一般客がたくさん池袋一丁目線を利用していたのだが、民家を西武鉄道が大半買収して操車場にしてしまった。、一般乗降客がほとんどなくなったため廃線になる」
と。
　私は、もうすぐ廃線になるという電車に乗って西武池袋駅に向かった。確かに、あたりの風景は次の駅まで電車がぎっしり詰まっていた。これでは一般乗客などいないのは当たり前だと納得する。
　それでも一度は西武池袋一丁目線について詳しく調べてみなくてはと思った。

　夢はここまで、なぜあまりなじみのない西武鉄道や西武線が夢に出てきたのか、目が覚めても理由はわからない。

（完）
令和　４年１１月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著