今年６月、妻が家で躓いて倒れ、救急車で病院に運ばれ入院した。
　それまでも昨年の５月に倒れてから家の内外で何度か倒れ、病院な運ばれたことがあったのでまたかといった感じであった。
　妻は昨年５月、８２歳で倒れるまで仕事をしていて３０分ほどのバス通勤もしていたのだが、さすがに昨年５月の入院でもう働けなくなったと仕事をやめた。
　そのように度々倒れる原因は、腰の狭窄症と膝関節の手術後の経過が徐々に悪化したためのようである。それに病院によると、進行性核上性麻痺という国指定の難病も併発していると言っている。

　今年６月の入院はまる２か月かかり８月の末に退院したのだが、以前のように自分の足ではほとんど歩くことができず、自力でトイレに行くのがやっとの状態になってしまった。
　病院ではこれからは介護が必要だと区役所に手続きを取ってくれた。そして区役所が判定したのは要介護４という段階だという。要介護の段階は１～５まであって、数字が増えるごとに病気が重いということになっているので、どうやら妻の病気はかなり重度であるということになる。

　妻が退院してから私も生活環境が一変した。
　いままで別々の部屋に寝ていたが、夜も倒れる心配があるので同じ部屋で就寝するようにした。すなわち２４時間監視するようにした。そして一切の家事（炊事、洗濯、買い物など）を私が引き受けることになった。
　であるからして、近隣のス－パーへの買い物以外出歩くことができなくなった。
　大好きな旅ももうすることができない、残念ながらこういう現状ではやむを得ないと思ったいる。

　こういう風に生活環境が一変するとはと今更ながら驚いている。
　そんな状況がいずれ来るかもしれないと漠然とは考えていたが、ほんとうにこういう環境ないなったのかとしみじみ思い知らされた。これから何年このような状態が続くのかわからないが、これは運命だと思って受け入れることにしたいる。

（完）
令和　６年　１１月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著