４月、日本政府が福島第一原子力発電所に保管されている処理水を、海洋放出すると公式決定した。案の定韓国や中国からクレームがついた。
　韓国は対応の一つとして国際海洋法裁判所（ITLOS）提訴をすると息巻いている。
　詳しい数字は別にして、放出する汚染水は国際基準に照らして他国が出す処理水と少しも変わりがないかそれ以下だとというではないか。

　この話が出たときまず思ったのは、まず韓国や中国がクレームを言うだろうと。どうしてクレームを言うかと言えば、それが国内向けに受けるからだと思う。
　特に韓国はこれまで何かにつけて日本にイチャモンをつけてきた。

　思うに、今回のことは、遡って考えれば東日本大震災の傷口がまだふさがらない一つの出来事ではないか。好んで出した汚染水ではなく、万やむを得ない処置と思う。
　それを傷口に塩を塗るようなことをしてクレームいう。いくらレームダック化した政権だからと言ってもやり方がひどすぎる。
　東日本大震災は自然災害である。その災害を気の毒に思う心などさらさらなく、当時の韓国のマスコミの中には「日本沈没」と大見出しをつけて、喜び勇んでいた新聞もあった。そうすれば新聞が売れると考えたマスコミであり国民である。

　だからといって同情など今更してもらう気もないが、せめて静かに見守ることぐらいできないものか。
　日本には何を言っても構わない、黙って受け入れてくれるといつまでも思っているのなら、そろそろ韓国との付き合いもほどほどにしないといけない。

　ところがつい最近の韓国では、原発問題では処理水を問題視しないとか、慰安婦問題、徴用工問題などではそれまでの裁判判決と真逆な、日本に寄り添った判決が出たりしている。韓国大統領の意向を忖度し始めたせいだとマスコミなどは見ている。あの大統領のことだから、それが今は得策と考えているのかもしれないが、まだまだ油断は絶対に禁物。

　　

（完）

令和　３年　６月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著