皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
　正月！また一つ歳を取ってしまう。こればかりは致し方がないのだが。
　その正月につらつらと自分の身の上を考えてみるに、一茶の句を思い出す。
　めでたさも　中くらいなり　おらが春
と思いつつも、本当のところ私は、中くらいなどではなく結構満足している。何に満足しているかと言えば、日本の国民でいることに、である。以下のことは特にありがたいと思っている。

　一、戦争がないこと。
　私が生まれたのは太平洋戦争が始まった翌年である。したがってその戦争の記憶は断面的でそれほど多くない。ほとんどの記憶は戦後からであるから、戦争は親の代の話となる。その本当の恐ろしさもよくわかっていない。でも、戦争がどれほど恐ろしいかは、その後体験者からいやというほど聞かされた。聞けば聞くほど戦争は恐ろしい。日本はすでに７５年間戦争をしていない。絶対に今日戦争がないことが一番いいことなのである。

　二、食に飢えることがない。
　世界中見渡せば、まだ食糧難で毎日の食事をまともに食べられない人々がたくさんいると聞く。人間の長い歴史の中でも、三度の食事をまともに食べられるようになったのは、ほんの最近ではないか。それが日本では今日ただ今、飢えて死ぬ人はほとんどいない。それどころか愚かにも余って捨てているというではないか。罰当たりなことだ。

　三、医療の充実。
　医療の世界は日進月歩、本当にありがたいことである。それに日本には世界に冠たる国民皆保険がある。これは本当にありがたい。あの進んだアメリカでさえまともに医療費を払えないからと医者に掛かるのを躊躇する人たちがたくさんいると聞く。それに高額医療費も相当免除されるから 日常の生活に困ることもあまりない。

　四、年金。
　ありがたいことに十分満足する額と言わないまでも、定期的に年金の支給を受けている。たまたま自宅の住宅ローンが終わり、家は古いが家賃なしの生活なので当面の生活に困るほどではない。聞けば年金は、自分が過去に支払った中からもらうのではなく、現役で仕事をしている人々からもらい受けているという。しからば自分の支払った年金は、その前の世代の人々の年金に振り当てられてしまっているという。となるとこれからの少子化時代、減益が少なくなってゆくことは大問題である必然。あまり悠長に満足するわけにはいかないのだが。

　五、ロックダウンしない国。
　新型コロナが大流行している。多くの国が都市封鎖＝ロックダウンをしてのコロナ対策をしているが、日本は他国と違いロックダウンをしない。すなわち国民の自主性に任せているのだ。ロックダウンは国なり都市なりが強制的に都市封鎖をすることだから、そこに人々の自主性はなくなる。いやでも応でも命令されてしまう。そんな自由のない国にはなりたくない。できればいつまでも国の命令などのない国であり続けたい。

　とりあえず上記のことを考えながら正月を過ごした。日本国は世界一いい国だ！。

（完）

令和　３年　１月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著