また今年もプロ野球が始まった。テレビでのスポーツ観戦の中でも、やはりプロ野球が一番面白い。確かに面白いのだが、どうにかならないのかと思う何とも気に食わぬことがいくつかある。以前にも何度かそのようなことを記したことがあるが、あえてまた述べて、少しでもそれらのことが減ってくれることを祈る。

　■気に食わぬこと　〔１〕球団名に企業名を入れること
　現在の球団名をから企業名を削除すればおおむね以下のようになり、実にすっきりするではないか。
　

セ・旧球団名		セ・新球団名		パ・旧球団名		パ・新球団名
東京ヤクルトスワローズ	⇒	東京スワローズ		福岡ソフトバンクホークス	⇒	福岡ホークス
読売ジャイアンツ	⇒	東京ジャイアンツ		北海道日本ハムファイターズ	⇒	北海道ファイターズ
広島東洋カープ	⇒	広島カープ		千葉ロッテマリーンズ	⇒	千葉マリーンズ
阪神タイガース	⇒	大阪タイガース		埼玉西武ライオンズ	⇒	埼玉ライオンズ
中日ドラゴンズ	⇒	名古屋ドラゴンズ		オリックス・バッファローズ	⇒	神戸バッファローズ
横浜ＤeＮＡベイスターズ	⇒	横浜ベイスターズ		東北楽天ゴールデンイーグルス	⇒	東北ゴールデンイーグルス

　米国メージャーリーグでも企業名はないし、サッカーでもみんな地域名だ。ぜひ検討してもらいたいものだ。

　■気に食わぬこと　〔２〕ドラフト制度
　現在のドラフト制度は、指名が重なった場合は抽選というおかしな方法をとっているが、完全ウエーバー方式を採用して、前年度下位球団から順に指名権を与えた方がすっきりしているし、より公平なような気がする。
　またその方が、長い目で見て、球団間の実力が拮抗すると思われるのだが。
　現在の方法だと、選手に球団を選ぶ権利が出る可能性がある。選手に球団を選ぶ権利があることは、一見いいことのように思えるが、選手は球団に就職するのではなく、日本プロ野球機構に就職するという考え方がいいように思う。

　■気に食わぬこと　〔３〕テレビ中継のバックネット広告
　何せ最近のプロ野球中継はひどすぎる。いったい主にテレビコマーシャルを見せられているのか野球を見せられているのか見当がつかないほど、下品でセンスのない看板がやたらと並べてあるのにはあきれるほどだ。またそれを意識して、ベンチのあらゆるところにも所かまわずべたべたと広告が張り付いている。広告なくしてテレビ中継が成り立たないことはわからないでもないが、もっとスマートにさりげなく、見ていて気持ちが悪くなるようなものは排除するぐらいの研究をしてほしいものだ。

　■気に食わぬこと　〔４〕ファンの応援スタイル
　私は何がいやだって、トランペットや鐘太鼓のドンチャン応援ぐらい、騒がしくて気に食わぬことはない。どうしても〝♪お口をそろえてチーパッパ〟をやっているように見えて仕方がない。やってる本人たちはそれでいいかもしれないが、それを聞かされている方の身になって考えない自分勝手さがいやだ。
　各球団はそれぞれ考え方があろうが、少なくとも楽天だけはそれをやらないことに決めている。すなわち、鳴り物入りの応援があまりいいものではないと理解しているからであろう。現に本拠地ではそれを禁じている。
　それにつけても米国メジャーリーグのファンの、自然に湧き上がる何とも言えない応援スタイルが私にはたまらなくいい。野球の歴史の長さの違いもあるのだろうけど、突き詰めて言えば国民の感性の違いということになるのであろう。そう考えると、日本人の感性に、私は、ガッカリしてしまう。何とかならないものだろうか。

（完）

平成　２８年　４月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著