第３０回　横浜・磯子海釣り施設　　旅行日　令和　６年　５月　４日　天候　晴れ

　孫（１０歳）と息子（５３歳）に誘われ、釣りをすることになった。
　昔、三浦半島の相模湾沿いでキス釣りをしてからかれこれ４０年ほど経つ。別に釣りがしたいわけではないが、たまには海を見たいと思っていたら、家に来た息子が、連休中孫と釣りに行くと言っていたので、それではその見学に同行させてもらうことにした。
　
　息子家族は妻と子供が２人（姉弟）だが、妻と姉はアウトドアがあまり好きでないのでいっしょには来ない。
　息子と孫の釣りもそれほど真剣なものではない。なんでも釣れればいい、といった五目釣りレベルである。それも最近始めたばかり、たまたま一度、孫の釣り針に中型チヌがかかり、釣りあげる寸前でばらしてしまった経験が印象深く、もう一度そんなのを釣りたいと父親と時折出かける程度である。それまで小魚３匹が最高という、至ってビギナーである。

　

今日ははじめに９時半に「本牧釣り施設」（写真）へ行ってみたのだが、連休中ということで満員、５０組以上が順番待ちだという。何時に釣り場に入れるかわからないので、そこから少し南にある「磯子釣り施設」の廻ってみた。こちらはほぼ満員だったが、なんとかすぐに入場することができた。入場料大人５００円、子供３００円。

　とりあえず先端の方に何とか場所を確保することができたのが、すでに１０時過ぎ。息子はアウトドア派で、普段マウンテンバイクを乗り回し、孫とキャンプに行く。その延長線上の釣りなのである。３人分の椅子を簡単にセットした。
　私の分だと言って、短い竿だがリールから針までついた２０００円の釣り竿セットを用意してくれていた。

　エサはじゃりめ２本針。適当に釣り糸を垂れて様子を見るが、すぐに根掛かりをする。何度やっても同じだ。周りの人も同様である。そして魚はほとんど連れてない。
　そのうち５～６人先の人が２０センチほどの「このしろ」（写真）を釣りあげた。
　つづいて２～３人が同じこのしろを釣りあげていた。きっと回遊してきたのだと思って我々にもチャンスがあるかと思ったが、その数人の以外まったく誰も魚を釣り上げない。
　
　それでもひさびさ見た海は、蕪村の「春の海ひねもすのたりのたりかな」を思い出させる凪いだ状態で気持ちいい。
　あっという間に１２時が過ぎ、周りに釣り人もぼつぼつ釣りをやめて帰宅し始めた。我々も最初から昼過ぎには帰る予定なので、１２時半過ぎに１匹もつれないが、釣りを終わることにした。

　どこかで食事をしようかといったのだが、附近に食堂もなく帰宅してからまだ用事があるという。仕方なくそのまま私の家に帰って、私のつくった「親子丼」で昼食とした。

（完）

令和　６年　６月　１日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　DOKKOU著